COLUMN
労働安全衛生コンサルタント
「安全衛生対策=コストから投資へ⇒皆様のお手伝い」
施行された法改正の「今まで」と「これから」の一部を、確認したいと思います。
<ここ数年、施行された‧施行される法改正(一部)>
●新たな化学物質規制の施行(一部) RA=リスクアセスメント
- (1)労働者のRA対象質へのばく露程度を最小限にすることが義務化(R5.4.1)
- (2)化学物質のRA結果等に係る記録の作成保存(R5.4.1)
- (3)衛生委員会の付議事項(化学物質管理4項目)の追加(~R6.4.1)
- (4)ラベル表示・SDS等による通知をしなければならない化学物質が追加(R6.4.1)
- (5)化学物質RAに基づく健康診断の実施・記録作成等(R64.1)
- (6)化学物質管理者・保護具着用管理責任者の選任義務化(R6.4.1)
●石綿障害予防規則の一部改正
- (1) 石綿含有有無の事前調査結果の労働基準監督署への報告義務化(R4.4.1)
- (2)建築物の解体・改修作業を行う際の石綿等の使用有無の事前調査の義務化(R5.10.1)
●個人事業者等の安全衛生対策のあり方の見直し(R.5.10検討会報告書公表)
~石綿訴訟最高裁判決を受けて~(検討事項)
- (1) 個人事業主の死傷災害の報告の仕組みづくり(報告主体:発生場所管理事者等)
- (2) 危険有害な業務の特別教育の個人事業主等への修了義務化
- (3) 安衛法第30条(建設・造船)の統括管理の対象に個人偉業主等が含まれることの明確化
●その他法令改正・問題
- (1)自動車運送事業における時間外労働規制の見直し(24年問題)
- (2)テールゲートリフターの操作に係る特別教育の義務化(R.6.2.1)
- (3)足場点検時の点検者の指名・点検者の氏名の記録・保存の義務化( R5.10.1)
- (4)労働基準関係法令違反の厚労省ホームページ等への公表化(H28.12決定)
- (5)就労者の高齢化・高齢者の労働災害の増加
ここで重要な点は、自社業務に関連する法改正の内容を把握し、その一つひとつに確実に対応されることが強く求められることです。また、安全衛生管理担当様の業務対応能力、安全衛生管理能力もますます高度に求められるようになっていきます。
このような状況下、昨年から第14次労働災害防止計画(以下第14次防)が開始されました。事業者が労働者協力のもと達成を目指すアウトプット指標が6項目定められ、その指標を達成した結果、期待される事項がアウトカム指標として定められています。
この度の労働災害防止計画では、安全衛生対策を「費用としての人件費」から「資産としての人的投資」に変革させることが掲げられ、同対策が事業者の経営戦略の観点か.ら重要性が増していることが示されています。この意味と価値を正しく理解し受け止めて、「投資」としての安全衛生管理に取り組む企業は、社会的に大きく評価され、人材も喜んで集まる会社となることが実現されます。
また、「安全最優先」、「安全第一」を唱える一方で、「安全には費用をかけることが、なかなか難しい」と思われている企業様は多いのではないでしょうか。
ここ数年の数々の安全衛生法改正に、「形」だけで対応するのでは、現場の業務負担だけが増し、企業としての発展を望むことは難しいと思われます。法改正の趣旨を正しく理解し、その一つひとつを自社実態に合わせて業務を変革させること、さらに「投資」としての安全衛生対策を実施‧実践することで、労働者の安全と健康が確保された、事業発展の継続が確立します。それは決して簡単なことではありませんが、その局面に私ども労働安全及び衛生コンサルタントの存在価値があると存じております。
私どもは、まずはお客様の現場に伺い、作業実態を拝見させていただきます。合わせて現場ご担当者様から様々なお困りごと、ご要望などをヒアリングさせていただきます。そのうえで、専門知識と経験に基づき、適法でお客様の業務実態に即した安全衛生向上のための提案を行わせていただきます。今まで数多くの企業に安全衛生コンサルティングを行い、ご評価をいただいて参りました。安全衛生という面から産業界の発展に貢献していくことが、私どもの使命であると存じております。
7月に開催される第11回東京労働安全衛生展では、日本労働安全衛生コンサルタント会東京支部に所属する12人の労働安全衛生コンサルタントが講演を行います。各企業様のこれからの「安全と健康経営~事業発展」に欠かせないテーマについて、最新で有益な情報を無料提供させていただきます。
多くの方々にご参加いただき、講演を通し貴重なご縁が得られますことを、心から楽しみにしております。
毎日 みんなが 笑顔で ただいま